季節の変わり目に「なんだか体がだるい、疲れやすい」と感じることはありませんか？
それは、もしかすると“寒暖差疲労”かもしれません。これは、自律神経が急激な温度変化に対応できず、混乱して起こる状態です。
寒暖差疲労の可能性は一年を通して度々訪れます。
春の暖かくなっていく時の寒暖差、夏の外気温と冷房による寒暖差、秋の寒くなっていく時の寒暖差です。
私たちの身体は、交感神経と副交感神経のバランスが絶妙に保たれることで健康を維持しています。このバランスが乱れる原因にはストレスや不規則な生活など色々ありますが、特に大きな要因が「気温」です。
地球温暖化や異常気象で気温変動がしくなり、冬でも暖かい日が続いた後に急に寒くなることが増えています。さらに、暖房の効いた室内と寒い屋外の温度差が自律神経に負担をかけ、「寒暖差疲労」を感じる人が増加しているようです。
通常、疲労感は細胞のエネルギー不足や老魔物の蓄積による、脳からの「休んでほしい」というサインです。 しかし、寒暖差労の場合、これらがなくても疲労感を感じてしまう、という厄介な特徴があります。さらに、休んでも回復を感じにくく、「なんとなくだるい」が思いの他、長引くこともあるのです。
寒暖差疲労は、自律神経が弱っているSOSのサインです。これを放置すると、冷えや肩こり、頭痛といった体の不調だけでなく、メンタルが落ち込みやすい「うつ」や免疫力低下によるアレルギー症状が現れることも。さらに、疲れやだるさが日常生活に影響を及ぼし、気づかぬうちに心身のバランスを崩してしまう恐れもあります。
特に自律神経が鼻粘膜に過剰反応を起こし、鼻水やくしゃみが止まらなくなる「寒暖差アレルギー」は、花粉やハウスダストといった異物の侵入が原因ではありません。
この場合、自律神経の乱れが要因のため、耳鼻科での治療では改善が難しいことがあります。気温差が激しい環境では、こちらも症状が驚くほど長期化する恐れがあるため、注意が必要です。
細胞が元気になるには、細胞内のミトコンドリアがせっせとエネルギーを作り出すことが必要です。そのためには、炭酸ガスによって血液中から酸素をどんどん細胞へ供給することが大事なのです。
また炭酸ガスは美容効果だけではありません。炭酸ガスの血管拡張作用は、肩こり、腰痛などの体の痛みにも有効であることがわかっています。酸素を作り出す炭酸ガスケアは、体の仕組みそのものであり、究極のナチュラル健康法と言えます。
寒暖差疲労は一見「ちょっとした不調」に思えるかもしれませんが、その裏には心身に思わぬダメージを与える危険性が潜んでいます。まず、慢性的な倦怠感や疲労感はエネルギー代謝の低下を招き、体内で慢性炎症が進行する可能性があります。その結果、心血管疾患のリスクが高まることも報告されています。
さらに寒暖差疲労が進行すると、脳内でセロトニンが不足しやすくなり、睡眠障害が慢性化することもあります。十分な睡眠は、心身を回復にはかないものです。睡眠の質を少し意識するだけでも、体調を守る心強い味方になります。
何より自律神経は血管の収縮や拡張に直接影響を与えます。寒暖差疲労による急識な血管収縮は、脳卒中や心筋梗塞といった重大な循環器疾患のリスクを高めます。特に高齢者や基礎疾患を抱える方は、気をつけたいところです。
こうしたリスクを防ぐには、季節の変わり目や気温の変化に合わせ、自律神経の乱れを意識することが大切です。日々のケアを取り入れながら体や心のサインに敏感でいましょう。その積み重ねが、心身ともに安心して過ごせる冬を支えてくれるのです。
●眠さに負けずに朝活を！
朝の太陽光は自律神経をリセットする魔法のスイッチです。さらに朝散歩を取り入れると効果は倍増。日光を浴びながら数分間歩くことで全身の筋肉に刺激が加わり、体内時計が整います。
その結果、一日の自律神経の調整がスムーズに行われるようになります。
［例えば……］
・通勤で一駅前で降りて歩く
・ ゴミ出しついでに家の周りをひと回り
・ 庭やベランダで日を浴びながら水分補給（温かい飲み物）をする
・ 朝のルーティン中に川や風などの自然音や耳に優しい音楽を流す
●自律神経に直結！副交感神経を優位に
呼吸は自律神経と密接に関係しています。そんな時こそ意識的に深呼吸を試してみてください。副交感神経が優位になり「リラックスモード」に切り替わります。
またアロマキャンドルやディフューザー付き加湿器など、香りを楽しむだけでも自然と深呼吸が促されます。
［例えば……］
・ 湯船につかりながら蒸気を深呼吸する
・カラオケボックスで歌を歌う
・睡眠前に香りのよいノンカフェインの飲み物（ハーブティーなど）を
・自然の中を散歩する
※当記事は弊社発行誌『イキイキ生活通信』に掲載された内容を改編・再載しております。
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